没作品
お題のつもりで書いたものの、諸々の理由から没になったものたち。
宇宙ごと愛せるような距離(没)
くろボンちゃんと王子様、いい友達だったのねえ。
抱かれ方しか知らないくせに(没)
手に握らされたのは、『黒魔術研究会』のビラチラシだった。
お前は夢などみなかった(没)
知らせてやろうか、足元にバナナの皮が迫っていることを。
ぬくもりに名前をつける(没)
くろボン、いっつもここで寝てるのかあ。
寓意暗喩を鏤めて(没01)
昔々、あるところに、みどり豊かで自然のうつくしい、平和な王国がありました。
寓意暗喩を鏤めて(没02)
「おれだったら、直接言っちゃうな。くろボンが好きです、って」
次の花が咲くだけのこと(没)
しろボンらしき輪郭のぼけたものが、しきりに俺の名前を呼ぶ。
鳥にだってなれる子なのに(没)
「それで、青い鳥ロンは見つかったのですか」
できもしない恋のよう(没01)
こいつは、こうして俺にちょっかいを出しに来て、何回か繰り返せば、友達にでもなれるのだと思っているのだろうか。
できもしない恋のよう(の雑誌部分)
──世間では、『しろボン派』『くろボン派』に二分されていますが、ご自身はどう捉えていますか?
なにを模ることもなく(没)
まったく、王子が楽なんて、誰が言ったのか。
昇って墜ちればお星さま(没)
どうしてこんなことをしているのか自分でも疑問に思うのだが、王子の言葉が頭に響いて離れないのだ。
抱かれ方を忘れられたら(没)
ああ、ここくろボンの部屋だったんだっけ、と改めて認識する。
楽園では罪になるので(没)
俺は、風邪をひいてしまったらしい。
真珠は濡れてひかるもの(没01)
明くる日も、同じようにくろボンはしろボンの部屋を訪ねた。
真珠は濡れてひかるもの(没02)
俺はこんな奴の為に、骨を折ってきたというのか。
真珠は濡れてひかるもの(没03)
「おぬし、しろボンが倒れた、という話は聞いておるか?」
芽がでて膨らんで花が咲いたらさようなら(没)
「オレは、本当は王子じゃないんだ」
見出され失われた人(没01)
くろボンは手渡された文面を読んで、思わず顔をしかめた。
見出され失われた人(没02)
二人の眼前にそびえるは、派手派手しい電飾に囲まれ、いかにも趣味の悪い看板。
もしもこれが初恋なら(没)
だから本当はずっと、くろボンと友達になりたかったんだと思う。
すくない逢瀬のさいご(没)
しろボンにとってそれ以上の意味もなければ、それ以上の価値がある訳でもない。わかっている。わかっているのに。
すくない逢瀬のさいご(の裏側)
隣で俺の操作見ていたしろボンは、憤慨した様子で席を立った。
ひとつの光とたくさんの影(没)
──そこには、統治者の証である、深紅のマントだけが掛けられていた。
なにいろの花束をきみに(没)
でも本当に、しろボンが王様になるんだなと思うと、なんだかしみじみしちゃいます。
りりしく去ってちょっと泣く(没)
オレは必死に勉強をした。くろボンを貶める、そのためだけに。
月がないので星がみえます(の裏側)
何が哀しくて休みに王子の相手をしなければならないのだろう。
どうせ涙をぬぐってやることもできないのだから、私はせめて、君を燃やす火になりたかった。(Another End)
元から、俺はあいつに会える筈がなかったのだ。
